サッカー的な散文【footballshoegazer’s blog】

鹿児島ユナイテッドファンです。東京でベンチャー企業を経営しています。サッカーについて、好き勝手に書こうと思います。

secret well

準決勝、ブラジル対ドイツ

草原を歩いていたら隠れた井戸があって、落ちていく。ずっとずっと、落ちていく。ノルウェイの森だかなんかでそんな描写があった。

サッカーフィールドにも、井戸が隠されているのだ。

全世界何十億人が眺めるリアルタイムのフィールド上にも、誰にも気付かれず、ひっそりと井戸がある。

そして今日、ブラジルが井戸に落ちていった。

(フィールドには井戸だけじゃなく、カルガモの親子も住んでいる。2006年の日本-クロアチア戦でヤナギサワが助けてあげたように)

寝不足と風邪薬で、ぼんやりとテレビを眺めていて、ブラジルが5点とられて、東京は台風8号が引き連れてきた雨雲の下、蒸し暑くて。

日本はとっくに負けているのに、椎名林檎がフレーフレー日本を歌っていた。

ものすごくシュールな世界。

非日常の映像。

ブラジルの少年が泣いている、アナウンサーも泣いている、美女も泣いている。

泣かないでくれ、これは楽しいお祭なのだから。

人生には辛いこともあれば楽しいこともあるのだから。

ブラジルの涙が、地球の裏側の日本へと雨を降らす。

まどろみの向こう側、まもなく、暴動が起こる

やっぱりこれは夢なのだろう

眠たい まどろみのハーフタイム

たぶんこれは夢で、少し仮眠してまた起きて、これからキックオフなのだろう

ブラジルが5失点するわけないのだから

たぶんみんな夢を見ているだけなんだと思う

Ending Brian Eno