アルゼンチンに勝った日
物心ついたころから、アルゼンチンは別格だった。
マラドーナがいて、カニーヒアがいて、バティストゥータがいた。
時代が変わっても、いつでもアルゼンチンのサッカーは、速くて、上手くて、美しくて、強かった。
あの白と水色の縞模様、そこに浮かぶ遠い異国の太陽。
そのアルゼンチンに、まさかまさか、勝った!
今、日本には、神が降りてきている。
現在の代表は、恐ろしく才能のある若手と、スマートで頼れるベテランの融合した、ある意味完成されたチームといっても良いと思う。
長い間、キリンカップといえば、チームの妙なチグハグさや、目に見えるやる気のなさというか、停滞した空気にイライラさせられるパターンが多かった。
それが、ワールドカップを経過して、代表が、そして日本サッカーを巡る空気自体が、晴れやかに変わった。
選手達の向上心が、チームにまとまりを与え、結果を生む。
ここからもっと、上を目指す。
ザッケローニ氏は、この選手達を使って、どうチームを調理し、どんな味を出してゆくのだろう。
以下、選手評:
川島:6
アルゼンチン相手に、まさかのそんなに出番なし。
しかしメッシのフリーキックの場面などさすが。
楢崎の安定感と、川口のミラクル感を持っている。ほめ過ぎか。
栗原、今野:6.5
開始直後はバタついたが、全体を通して集中していた。
一対一にも冷静に対応。
やばいシュートもほぼブロック。
メッシは捕まえきれなかったが、ギリギリのところで対応。
内田:6
エインセに勝った。
今日の日本の攻撃は右サイドから。
守備では外側から裏を取られる場面が多い。
長友:6.5
こんなすごかったっけ?
守備が速い。強い。頼もしい。
クロスをもっとあげてほしかったが、今日は仕方がない。
長谷部:6.5
一番安定していたか。
遠藤と共に周囲との距離感が絶妙。
そしてあのイカしたシュート。
遠藤:6
チームとして縦へのパスの意識がテーマの一つだったようで、それに果敢にチャレンジしていた。
が、カットされる場面が多かった。速い寄せにボールをとられる場面もしばしばあり、まだ本調子でない模様。
しかしやはり多くのボールがまず遠藤を経由していた。
守備での貢献は高かったが、やはりスピードではメッシに太刀打ちできず。
本田:6
素晴らしいキープ力。守備意識が格段に高くなった。
攻めではもちすぎ。以前は、もっと打てる場面で打っていた。
というか左足にこだわりすぎて打つタイミングを失う場面多し。
香川:6
守備に追われていた。時折見せるカウンターでのスピードあるあがりと、本田とのワルツを踊るようなパス交換は楽しい。
森本:5.5
守備では必死にプレスをかけて効いていた。
ポストプレーもやはり上手い。
攻めではうーん。。
岡崎:7
反応よすぎ。
ストライカーの鏡である。
もちろんプレスもガンガンかけまくり。
前田:7
速くはないが、不思議な独特の動きでアルゼンチンDFを翻弄。
あとはシュートだけ。
阿部:6
さすが、途中から入っても問題なく仕事をこなす。
関口:5
パスミスしか目立たない。
どんな選手だろうと期待していたので残念。
ザッケローニ:6.5
選手交代が、けっこう強気で好感がもてた。
岡ちゃんが慎重すぎたので。
良い風を吹き込んでいる。
攻守のバランスがよい。
といかこの監督、人として気になる。
何を考えているのか、読めない。
内向的で、真摯で、クールだが温かい。
結構日本人的な気質を持っていそうな雰囲気があるが、どうなのか。
どんな哲学を持った人なのか。
そういったことも含めて、これからも注目していきたい。
いやー、三連休だし、アルゼンチンに勝ったし、最高の気分だ。
窓を開けて、秋風を迎え入れて、虫の音でも聴きながら、芋焼酎でも飲もう。
みなさんカンパーイ!